梅雨も後半も向かえたとはいえ、まだまだジメジメした気候が続きますが、いよいよお盆の時期が近づいてきました。そのため今回はお盆について話をしていきたいと思います。
お盆とは正しくは盂蘭盆会(うらぼんえ)といい、古代インドで使われていたサンスクリット語のウランバナに由来すると言われています。その云われはお釈迦様の弟子である目連尊者の亡くなられた母親への供養法要として始まり、その後日本において飛鳥時代において初めて行われ、その後、宮廷、貴族、武家の上流階級で主に催されていましたが、江戸時代になると一般庶民にも広まったと言われています。
故人様が亡くなられて満中陰を迎えた後初めて迎えるお盆の事を初盆(はつぼん、にいぼん、しんぼん)といいます。ちなみに満中陰前にお盆を迎えた時はその年ではなく、翌年のお盆が初盆になります。初盆は故人様の霊が初めて帰って来られるという考えから、自宅で家族や親戚の他、故人様と親しかった方々を招いて普段のお盆より特に丁寧に営みます。
このお盆の期間には精霊棚を設けます。精霊棚とはご先祖様を迎えるためにお盆の期間に設ける祭棚のことです。地方や風習によって違いはあるものの、キュウリで馬、ナスビで牛、オガラでハシゴを作りダンゴやホオズキ、リンゴ、ナシ、サツマイモ等をお供えします。ちなみにキュウリ馬とナスビ牛の意味は、馬に乗って早く帰ってきてもらい、牛に乗ってゆっくり帰ってもらうという意味があると言われています。