お盆も終わりましたが、来月の秋彼岸までの間で特に関西地方では地蔵盆というものが盛んに行われます。また昔話等でもお地蔵が登場する場面がよく見られますが、その数が六体というもの多いです。ちなみに六体のお地蔵さん(六地蔵)が何を表しているかご存知でしょうか?
六地蔵の六という数字は六道(地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上)の世界を指します。古来インドには、輪廻転生といって生前の善し悪しで死んでからこの六つの世界のどこかに生まれ変わるとされてきました。そしてこの六道とは、
① 地獄・・・苦しみの尽きることのない最低最悪の世界
② 餓鬼・・・欲の尽きないむさぼりの世界
③ 畜生・・・弱肉強食の獣の住むような世界
④ 修羅・・・争いばかりの悲惨な世界
⑤ 人間・・・私利私欲が先行する世界
⑥ 天上・・・楽しみが長く続かない世界
と、されています。
お地蔵様はこれら六道のどこにでも姿を現し、苦しみの中にいる者に救いの手を差し伸べて下さる菩薩で、室町時代の頃から六道に一体ずつ配した六地蔵信仰が盛んになったそうです。
また、民間信仰と結びつき六地蔵信仰の他にも幼くして亡くなった子どもを賽の河原で地獄の鬼から守って下さるという俗説から水子供養本尊とされる場合もあります。玉圓寺にも本堂横に六地蔵と本堂裏に裏地蔵を祀っております。どうぞお参り下さい。