請じ奉る十方如来 道場に入りたまえ 散華楽
請じ奉る釈迦如来 道場に入りたまえ 散華楽
請じ奉る弥陀如来 道場に入りたまえ 散華楽
請じ奉る観音勢至諸大菩薩 道場に入りたまえ 散華楽
この文は唐の法照禅師がお作りなった「五会法事讃」という書物に記されてます。
散華楽とありますように、散華をしながら唱えるのが正式ですが、日常のおつとめではこれを略します。もと天台宗の例時作法(毎夕に引声阿弥陀経を読み、念仏を修する法要)において用いられていたのを、浄土宗の儀式に取り入れたために、今も例時作法の読み方に従って、特に漢音で読むことになっています。
み仏は、いつでもどこでも、ましますのでありますから、何も改めてお迎えしないでも今ここにましますではないかと言われますが、しかしおつとめをする時の心の表れとして、気持ちを新たにして、み仏を道場にお迎えするのであります。
道場とは、お寺の本堂に限ったことではなく、私たちが仏道の修行にいそしむところ、すなわち、どこであろうとも心がけ次第でいつでも道場となるのです。
散華をするのは、み仏に対して心から供養の気持ちを捧げると同時に、その道場を、しつらえるためであります。華は、清純な美しさをたたえ香りを放って、み仏を供養するのに最もふさわしいからであります。
十方の如来、釈迦如来、弥陀如来、および観音勢至などの諸菩薩に対し、道場にご来臨下さるように請い願って、この文を唱えるのであります。