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和尚のひとりごと
浄土宗・徳清山 証誠院/宗教法人玉圓寺

法話

No.30 がんばろう 日本

この度の東北地方太平洋沖地震で犠牲になられた方のご冥福をお祈りするとともに そのご遺族及び被災地・被災者の皆様に心よりお見舞い申し上げます。


震災からひと月以上が経ち、被災した地域も当時は、まだ雪がちらつく厳しい状況から、 春の季節がやってきました。今も、大きな余震が東日本で続き136,000人以上の人が 不自由な避難生活を送っています。震災のもたらしたものが日々のニュースや政府の 発表により日に日に明らかになってきており、その被害の大きさに、私たちの無力さを 感じずにはおれません。それと同時に浄土宗僧侶として今出来ることは何か?と 言う事を自問自答しながら日々の法務に励んでいます。


復興支援やボランティアをしてみたいけど何をすればいいのか?
これが、私の最初に抱いた素直な気持ちでした。ボランティアと言っても多種多様で、 泥かきや物資の仕分けなどの『体力系』子供の遊びや学習支援、ご年配の方への 傾聴などの『プログラム系』 医療、外国語や手話の通訳、栄養指導、カウンセリング などの『専門系』ITの知識を生かした『情報ボランティア』などがあります。

お金での支援と言っても復興のために被災者に分配される『義援金(義捐金)』は直ぐに 頭の中をよぎりましたが、被災地で活動されるNGO/NPOの活動資金になる 『NGO/NPOへの支援金』も必要になってくるとしりました。
※ NGO=「国際協力に携わる組織」や「政府を補完する側面」
※ NPO=「非営利での社会貢献活動や慈善活動を行う市民団体」


それ以外の支援としては、支援物資を送ったり、地元産業の復興のための応援や 被災された人や妊産婦の受け入れ、チャリティーへの参加など 私たちに出来ることはこんなにもあるんだと調べて見てよくわかりました。

現在、玉圓寺では被災された方のご回向をはじめさせて頂き、 街中では、義捐金募金を呼びかけながらの托鉢、念仏行脚を実施させていただきました。
(玉圓寺ホームページ内の行事報告欄で報告させて頂いております)


実際に托鉢行脚での出来事ですが、小さなお子様が塾の行き帰りだと思うのですが、 自分自身の財布から実際にお金を取り出し、私の抱えている募金箱に入れてくれた時には 本当に感動いたしました。震災前であればお母さんから、手渡されたお金を募金箱に 入れる事はあったでしょうが、小さなお子様なりに震災での出来事をテレビやラジオ などのメディアを通して感じるところがあったのでしょう。
まだまだ、日本の国も捨てたものでは無いんだと感じさせて頂く出来事でした。


今は、TVやラジオ、新聞などの各メディアをはじめとし様々な人達の 復興への気持ちが、まるで、ブームのように盛り上がっておりますが、 復興にはこれから相当の年月と莫大な費用が掛かることでしょう。
それでも、日本中の色々な方が『自分に今出来る事は何か?』を考え、 共に生きていくこと【共生(ともいき)】の気持ちで、一時的なものではなく、 10年、20年と引き続き継続して、これからの日本をみんなで、 もりあげていけると、必ず復興させるという強い気持ちを持ち続けていきませんか?


まさに、【がんばろう 日本】
他人事のような応援ではなく、共に頑張るという気持ちでもりあげて行きましょう!

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