温泉などに入ると「はぁ~極楽、極楽」と言葉が出たり、見聞きしたことは、ございませんか?非常にいい気分で、心地よい状態のときにさす言葉です。
この「極楽」とは、ただしくは「極楽浄土」といいます。「極楽浄土」とは、阿弥陀さまが西方のはるか彼方にお創りになられた世界です。そこは苦しみ悩みのない素晴らしい世界で大変心地よいところなのです。「はぁ~極楽、極楽」とは、まるで「極楽浄土」にいるような心地良さをあらわしています。
ここに「浄土」と、新しい言葉が出てきました。「浄土」とはなんですか?「浄土」って、たくさんあると聞いたことがあるのですが、「極楽浄土」だけではないのですか?との質問を受けることがあります。まず、「浄土」とは、仏さまがお創りになられたこの世にない清らかですばらしい世界のことです。また、仏さまがお創りになられるものですから、仏さまの人数だけ「浄土」の国があるといえます。
お経によく「十方世界」とでてきますが、この十方とは東・東南・南・西南・西・西北・北・東北・上・下の十方向のことです。それぞれの方角に仏さまの世界「浄土」がありそこをさしています。阿弥陀さまの「西方極楽浄土」のほかには、有名なところでは、奈良東大寺大仏さまの毘盧遮那仏国土(びるしゃなぶつこくど)、釈迦牟尼仏(お釈迦さま)の「無勝荘厳国」、薬師如来さまの「東方浄瑠璃世界」などがございます。
わたしたち淨土宗檀信徒は、たくさんある極楽の世界の中で阿弥陀さまがお創りくださった
「西方極楽浄土」阿弥陀さまを心から深く信じ「南無阿弥陀佛」とお念仏を申し上げて救いとっていただくのです。日々念仏暮らしを心がけましょう。
「はぁ~極楽、極楽」
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