「法然上人二十五霊場」十六番霊場の紹介です。
第十六番 山城 西山浄土宗 粟生 光明寺
ご本尊 阿弥陀如来
御影堂に「張子の御影」奉安
御詠歌
露の身は ここかしこにて 消えぬとも
こころは同じ 花のうてなぞ
法然上人が承安五年(1175)に浄土宗を開宗され、比叡山を後にして、先ず最初に落ち着かれたのがこの西山広谷の里でございます。
上人はまもなく東山吉水の草庵に移られますが、その後、熊谷蓮生房(くまがいれんせいぼう)が上人の跡を慕って草庵を結んで隠遁されました。
法然上人御入滅十六年後の嘉禄の法難(かろくのほうなん)の折、嵯峨に移された上人の石棺より光明が放たれ、粟生(あお)の里を照らすという奇端(きずい)により、この地で御遺骸を荼毘(火葬)に付された旧跡でございます。
本堂には御自作の「張子の御影」が安置されています。
※熊谷蓮生房 法然上人の弟子 鎌倉幕府の御家人 熊谷直実
数多くの寺院を創立しています。
※嘉禄の法難 法然上人の御遺骸を鴨川に流すという計画があったので弟子の信空上人や覚阿上人らが相談し法然上人の御遺骸を嵯峨の地に移しました。このとき、関東御家人の念仏者が警備にあたって、太秦の地に移すことができました。
※奇端 めでたいことの前兆として現われた不思議な現象
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