和尚のひとりごと№1322「歎仏頌」
和尚のひとりごと№1322「歎仏頌」
今回からは、四誓偈とともに日常勤行式や法会等において広く誦まれています歎仏頌を紹介していきたいと思います。
頌とは、仏の教法や仏の功徳をたたえる韻文のこと。漢訳仏典の文章様式は長行じょうごう(散文)と偈(韻文)からなっており、偈は梵語のgāthāの音写語であり、伽他・伽陀とも音写し、偈頌・頌とも訳します。
歎仏頌は、『無量寿経』上で法蔵菩薩が願意を示すために、世自在王如来の前に赴き、讃歎する偈文のことです。
浄土宗の日常勤行式で誦よまれる「歎仏偈」(「如来妙色身」で始まる偈)と区別して、歎仏頌といいます。
「光顔巍巍 威神無極」より「我行精進 忍終不悔」までの四言八〇句の偈頌をいいます。
その内容は、法蔵菩薩が世自在王如来の徳を讃歎し、出家する願意を説き、世自在王と諸仏に悟りの証明を請うというものです。