和尚のひとりごとNo1137「法然上人二十五霊場 四番」
和尚のひとりごとNo1137 法然上人二十五霊場 如来院(四番霊場)
第四番霊場 摂津 尼崎 浄土宗 如来院
ご本尊 阿弥陀如来
御詠歌
身と口と 心のほかの 弥陀なれば われをはなれて 唱(とな)えこそすれ
天平年間、行基菩薩が開かれた神崎釈迦堂の四十九院の一つと伝えられています。
建永二年法然上人が讃岐の国に御配流の途中、尼崎の神崎に着かれ多数の遊女を化益された処です。
宮城(遊女の名前)ら遊女五人は罪業(ざいごう)を懺悔(さんげ)して、法然上人にお念仏を授かり入水往生をとげました。
法然上人は懇ろに念仏回向され旅立たれました。また勅免(ちょくめん)によって御帰洛の折にもこの釈迦堂に立ち寄られ、遊女達のために念仏回向されました。
この時、道俗多く集まり法然上人の御徳を仰ぎ、お念仏が弘通(ぐずう)されたと伝えられています。
※勅免 天皇より罪がゆるされることです。
※帰洛 洛は都(京都)をさします。つまり、京都に帰ることです。
※道俗 仏道に入っている人と俗世間の人、つまり僧侶と一般の人のことです。
※弘通 仏教が広く世に行われることです。