和尚のひとりごと№1471「偈文64」
和尚のひとりごと№1471「偈文64 展坐具偈」
展坐具偈(てんざぐげ)
(意味)
すばらしいことだ。坐具は諸仏の作用を受けることのできる所である。願わくは、一切衆生と共に常にこの中に坐っていたい
坐具をひろげるときに唱える偈文です。「善き哉かな尼師壇は、諸仏の受用したまう所なり、願わくは一切の衆と共に、常に其の中に坐せん」と唱え坐具を展開します。
『四分律行事鈔資持記』には「阿難結集の時、迦葉尊者は、僧伽梨をとり、阿難の前に至り尼師壇を敷き、阿難に礼す」とあり、現今では、尊重の義を表すとされています。
中国・日本では、仏や師僧を礼拝するときに偈を唱え坐具を展開する礼法をとっています。浄土宗では「展坐具」を特殊法要などで行っています。
増上寺では「阿弥陀懺法」のときにその作法を行っているがこの偈を唱えていません。