和尚のひとりごとNo1075「法然上人一代記 5」
5.父の死 時はまさに夜半でのこと、時国は深い痛手を負ってしまいました。襲撃のさなか、勢至丸は勇ましくも普段遊んでいた弓矢を敵の眉間(みけん)に向けて放ち、定朗はそのせいで軍勢の指揮をとることもままな...
5.父の死 時はまさに夜半でのこと、時国は深い痛手を負ってしまいました。襲撃のさなか、勢至丸は勇ましくも普段遊んでいた弓矢を敵の眉間(みけん)に向けて放ち、定朗はそのせいで軍勢の指揮をとることもままな...
4.夜討ち(夜中の襲撃) このように和やかな家庭で何事もなく育っていった勢至丸でしたが、ある日、まるで一陣の嵐ような大変な事件が起きました。 時国夫婦が守る稲岡の庄(いなおかのしょう)の隣の弓削(ゆげ...
3.西の方を向いて拝む このようにして念願の大切なあととりに恵まれた時国夫婦は、子供の名を勢至丸(せいしまる)と名づけました。実は時国の妻秦氏(はたうじ)の弟である観覚得業(かんがくとくごう)は天台宗...
2.誕生 この久米南条稲岡の庄(くめなんじょういなおかのしょう)の荘園を預かる押領使(おうりょうし)という役職にありました漆間時国(うるまときくに)夫婦は長く子宝に恵まれませんでした。 何とか跡継ぎを...
1.聖(ひじり)この地に生まれるの予言 時は平安時代、美作(みまさか)の国久米南条稲岡庄(くめなんじょういなおかしょう)に一人の旅の僧侶が訪れた事から物語は始まります。美作は、今は昔の吉備の国、現在で...