和尚のひとりごと№1438「偈文32」
和尚のひとりごと№1438「偈文32」
(意味)
天災地変(天変地異や災害)により
あるいは国家などの犠牲により、また不慮の事態で亡くなった 三界の全ての精霊に
仏法に結縁した者たちも、その縁に恵まれなかった者どもも
あらゆる世界に到りくまなく、平等の利益がもたらされるように
殉難とは自分を超えた存在の為に命を落とすこと。
横死は思いがけない、予想外の事故や病気などで命を落とすこと。
三界は欲界(よくかい)・色界(しきかい)・無色界(むしきかい)の事で、有情が生まれ変わり(輪廻転生)を繰り返す三種の生存境界を指し、五趣(異説では六趣)つまり六道輪廻に同じ。これは迷いの境界であり、浄土教においてはそこを厭い離れて出離し、浄土へ往生する事が目指される(厭離穢土欣求往生 おんりえどごんぐじょうど)。
法界は全宇宙の根源、あるいは真如(真実の姿)のことだが、ここでは全世界・全宇宙という意味。
別回向のお勤めの最後に読み上げることが多い回向文である。